外務委員会で国際情勢に関し質疑



先日の外務委員会で、十分な時間がありませんでしたが、最近の外交をめぐる問題について、町村信孝外務大臣等に質問しました。その概要は、以下の通りです。


平成十七年七月二十二日(金曜日)
   午前九時三十分開議

○赤松委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。平沢勝栄君。

○平沢委員 自由民主党の平沢勝栄でございます。おはようございます。

 大臣、副大臣には、本当にお疲れさまでございます。時間が限られていますので、大変申しわけございませんけれども、答弁は簡潔にお願いしたいと思います。

 まず、ロンドンで二週間前に続いてまた同時爆弾テロらしきものが起こったわけでございますけれども、ゆゆしき事態でございまして、日本もまた、いつこういったテロに見舞われるかわからないわけでございます。まず、大臣の御所見をお伺いしたいと思うんですけれども、今度のロンドンの同時爆弾テロにつきまして大臣はどのようにお考えなのか、それについてちょっと御所見をお聞かせいただきたいと思います。

○町村国務大臣 二十一日の昼過ぎ、ロンドンの地下鉄三駅及びバス一台の四カ所においてあったわけでございます。七日のものよりは小規模であったということで、現時点で負傷者の数等は必ずしも確認されていないようではございますが、報道によると一名の負傷者がいるという話もございます。邦人の被害があったという情報にはまだ接していないところでございます。また、七月七日の事件との関係であるとか、あるいはアルカイダ等との関係ということも必ずしもはっきりいたしておりません。

 いずれにいたしましても、こういう不穏な事件というのはまことに遺憾でありますし、また同時に、七日のときも同じことを考えましたが、こうしたものがいつ何どき日本においても起きないとは限らないということでございますので、万般の対策をしっかりと講じていかなければいけない、かように考えております。

○平沢委員 ビンラディンは、二〇〇三年の十月十八日、七カ国を、イラクに軍隊を派遣した国については我々は報復する権利があるということを言っていまして、その中に日本がいわば名指しで言われているわけでございます。

 そのころ、同じころですけれども、アルカイダの関係者からロンドンのアラビア語の週刊紙に対しましてメッセージが送られまして、日本の中心部をねらうというようなことも言われたわけでございます。そして、おととしの暮れですか、ドイツで、フランス人ですけれどもアルカイダ系の関係者で国際手配されているテロリストが日本に偽造旅券で何回も入国していたという事実も明らかになったわけでございまして、日本も決して他山の石ではないと思います。

 日本の場合は、日本の国内の問題、それから海外の日本人学校あるいは日本の企業、大使館、領事館等を守るという問題、両方あると思いますけれども、こうした問題について外務省はどのように取り組んでいるのか、お聞かせいただけますか。

○鹿取政府参考人 外務省の取り組みでございますが、我々が重視しているのは、一つはテロ関連情報の収集とその発信でございます。外務省のホームページには海外安全ホームページというものがございまして、その中で渡航情報を出しております。その渡航情報は、各国、地域におけるテロを含む治安関係情報を随時流しておるところでございます。また、ホームページに掲載するだけではなくて、在外においては民間企業の方あるいは在留邦人にメールで配信するということもやっております。

 また、本邦企業との連携というのを我々は非常に重視しておりまして、在外においても国内においても、危機管理担当者等を対象に、最新のテロ情勢あるいは危機管理対策を主な内容とする危機管理セミナーを開催しております。これは国内及び在外で開催しております。

 また、海外安全官民協力会合を国内で開催しているほか、在外では民間の方々と随時安全対策連絡協議会というのを開いておりますし、そのほか、あと旅行者の方々との関係で、旅行会社とも随時安全対策あるいはテロ情報を共有するということをやっております。

 我々としては、引き続き、こういう情報の収集、発信について努力を続けてまいりたいと考えております。

○平沢委員 攻撃する側は、時間、場所、ターゲットを選ぶことができるわけですよね。こちらは常時、二十四時間あらゆるところを守らなきゃならないわけですから、こちら側にとっては極めて守りにくいということになるわけでございまして、そのためには情報収集が極めて大事になってくるわけでございますけれども、日本の情報収集体制というのは極めて弱いわけでございます。

 大臣の書かれました「保守の論理」という本、私もこれをずっと読ませていただいて大変にいい本だなと。今外務省の方にお聞きしましたら、まだ読んでいないそうでございますけれども、外務省の方がまだ読んでいないというのはおかしいんじゃないかなと。外務省の方は、まず真っ先に、大臣が書かれた本だから読むべきではないかなと思います。

 その中で、情報機関みたいなものを設置した方がいいんじゃないかということも書かれていまして、私自身も全くそのとおりだろうと思います。恐らく大臣は、イギリスのSISなどを参考にされてこうしたことを言われているんじゃないかなと思います。

 イギリスのSISというのは、私もロンドンの大使館にいましたときに週に一回は行きまして、いろいろ情報収集、交換をさせていただいたわけですけれども、向こうがなかなか情報を日本にくれないというのは、向こうとしては情報を命がけでとってくるわけですよね。その命がけでとってくる情報を日本にあげる。しかし、日本から与える情報、ギブ情報がなかなかないんですよね。情報というのはギブ・アンド・テークですから、日本が独自にまた情報をとらないとギブ・アンド・テークの関係は成り立たない。

 また日本は、情報を持ってきても、大臣がこの中で、情報は上がらず回らず漏れるということを書いていますけれども、全くそのとおりでございまして、私も警察のときに情報をとってきますけれども、これは上にはなかなか上げないんです。なぜかというと、上げると漏れてしまうからなんです。漏れたらもう相手方から二度と信用されなくなって、情報が来なくなってしまうんです。

 ですから、そういったことも含めて、これから日本も情報収集体制をしっかりつくらなければならないし、その機関もつくらなければならないと思いますけれども、法制度の整備も含めて、課題は山積しているのではないかなと思います。

 今外務省の方で、対外情報機能強化に関する懇談会というのをつくっていろいろ御検討されていると思いますけれども、大臣は外務省の情報収集体制強化についてどのようにお考えか、ちょっと御所見をお聞かせいただきます。

○町村国務大臣 平沢委員から大変重要な御指摘をいただき、感謝をいたしております。

 戦後しばらくの間、かなり近い時点まで、余りこのインテリジェンスの話というのは国会でも議論をされなかったし、多分自民党でも余り議論をされていなかった。国内的にも、余りそういうことは議論しない方がいいというような雰囲気の中で今日まで来たんだと思います。

 しかし、昨今のテロあるいはいろいろな事件があるときに、政府の情報はどうなっているのかという話が必ず出るようになりました。委員御指摘のとおりの、今の日本の国内の情報に関する、まず意識の問題、それからその意識に基づく法整備等々の問題、あるいは運用の問題、いろいろな問題があると思います。

 ですから、急には変わらない。イギリスの仕組みあるいは人の養成というのは、やはり百年以上の歴史を持っている中での話であります。日本も腰を据えて本格的にこのインテリジェンスの問題に取り組んでいかなければいけない。これは、ひとり外務省だけでもとよりできることでもないと思いますので、とりあえず私ども外務省の中での懇談会をつくりましたが、これは全省にまたがる問題として、政府全体にもかかわる問題として、必要あらば官房長官等にも、あるいは総理にもお話をして、全省的に取り組んでいただけるように私としては努力をしてまいりたいと考えております。

○平沢委員 ぜひその方向でお願いしたいと思います。

 ちなみに、イギリスのSISの場合は、日本では考えられないことですけれども、偽造旅券を与えたり、もちろん潜入とかおとりとか、あらゆる手段、方法を使って、まさに命がけで情報収集をしているわけでございまして、日本でこれができるとは思いませんけれども、しかし、最大限日本のできることを探るべきではないかなと私は思いまして、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 そこで、ちょっと外務省の官房でもいいんですけれども、お聞きしたいんです。

 私の大使館勤務の経験でいえば、大臣がこの本の中で、ヒューマンインテリジェンス、やはり人間が人間から情報収集するということをいろいろ書いてあります。外国に駐在している大使とか大使館員は、できるだけ現地の政府関係者、あるいは現地に滞在するほかの国の外交関係者、あるいはマスコミ、その他の方々と会っていろいろ情報収集するのが筋だろうと思いますけれども、私の経験でいえば、日本の現地の駐在している大使以下外交官は、日本から来るお客さんの接待で手いっぱいという感じがしないでもないんです。

 特に、大臣が行かれたというのはわかりますけれども、一般の国会議員だとかあるいは役人だとかそういった人たちの、アポイントメントをとるのはいいけれども、それ以外のアテンドというのはもうほとんどやめて、現地で情報収集に専念するという形に持っていった方がいいんじゃないかと思いますけれども、その辺は外務省はいかがお考えですか。

○塩尻政府参考人 お答えいたします。

 今委員が言われたとおり、情報の収集は非常に大事ですし、それは常日ごろ、朝起きてから夜寝るまで、我々そういうことで専念しなければいけないというふうに思っております。

 他方、日本から来られる方あるいはほかの地域から来られる方に対する便宜供与等々も非常に大事な任務ですし、両方一生懸命やって国のために尽くすということであります。

○平沢委員 私が申し上げたのは、日本から来る方の便宜供与はいいんですけれども、便宜供与というかアテンドというか旅行案内業というか、そちらの方に重点が行き過ぎてしまうのではないかと。ですから、そちらは最小限にして、やはり現地に駐在する大使とか外交官の方は、現地での情報収集あるいは現地での外交業務に専念できる体制をつくるべきではないかなということなので、そこはもう一回ちょっとお願いします。

○塩尻政府参考人 情報収集そのほか外交を遂行する上で支障がない、それを尽くすということで引き続きやってまいりたいというふうに思っております。

○平沢委員 日本から国会議員も含めて大勢のお客さんが行くと思いますけれども、そういった人たちに対する便宜供与のあり方については、ぜひ外務省は見直しをしていただきたいなと思います。

 次に、国連安保理の問題についてちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、大臣、副大臣、本当にお疲れさまでございました。

 G4の決議案が出されまして、それで二十日ごろ採決ということですけれども、AUとの調整などがあって延びているんだろうと思います。今は、AUとのいわば一本化に向けていろいろと作業を進めておられるんだろうと思いますけれども、今現状はどうなっているのか、そして今後このG4の決議案はどうなるのか、これについてちょっと見通しをお聞かせいただけませんか。

○逢沢副大臣 後ほど、足らずを大臣の方からも補足いただきたいと思います。

 私自身も約一週間強、一昨日までニューヨークに参りまして、安保理改革の重要性、また日本の常任理事国入りの必要性、その大義等々、各国の代表部、また多くの各国の主要な方がニューヨークに集まっておられます。バイの会談を二十回以上こなしながら懸命の努力を重ねたわけでございます。

 今国連には、G4の枠組み決議案そしてAUからの枠組み決議案、二つの決議案が上程をされているわけでありますが、結論から申し上げますと、委員御指摘のように、G4とAUの決議案が共倒れをするようなことがあってはならない、そんな考え方のもと、きょう、二十二日でございますが、時差がございますけれども、二十二日金曜日をめどにG4とAUの決議案の共通のポジションをつくる、できることならば一本化を図ろう、こういうことで懸命の努力を続けているところでございます。

 それを受けて、来週の月曜日、まだ場所は確定いたしておらないわけでありますけれども、G4の外相並びにAUを代表していただく外相が再び会合を持ち、その後の段取りについて本当に詰めた、いわば最終的な方向を見出していこう、そんな日程も確定をいたしているわけでありますが、最も緊張感あふれる正念場を今まさに迎えつつあるわけでございます。

 平沢先生初め国会の先生方からも、かねてこの問題については強い関心をお持ちいただき、議会の立場から御支援をいただいてまいりましたけれども、最も大切な局面を迎えつつある今、どうぞ引き続きの御支援と御鞭撻を賜りますように心からお願い申し上げます。

○平沢委員 今回の、これをAUと一本化するに当たって、どうしてもアメリカの後押しというのが必要ではないかと私は思うんですけれども、アメリカはこのG4の案にかなり消極的ということが報じられているわけです。

 アメリカをもっと積極的にこの面で味方につけることができないのかどうか。アメリカがそっぽを向いている中で、G4とAUの一本化というのはなかなか難しいのではないかという気もしないでもないんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○逢沢副大臣 平沢先生おっしゃられますように、アメリカは世界のスーパーパワーとして、国連場裏におきましても大変大きな影響力を持っているということは言うまでもないことでございます。

 しかし、一九四五年から六十年たった今、国際社会の状況は一変をしている。五十一カ国の加盟国でスタートした国連は今百九十一カ国になり、冷戦も終わり、新たな状況を迎えつつある今、国連加盟国の大半が、安保理の強化、そのためには常任、非常任双方の拡大が必要だという基本的な考えを持っているわけでございます。そういった大きな国際社会の考え方をベースにしながら、力強く私どもは今日まで準備を進めてまいりました。

 アメリカはアメリカの考え方があるわけでございますが、最大限私どもの立場をアメリカにも理解を求めつつ、基本的なG4の決議案を三分の二以上確保するためにはAUの力がどうしても必要でございます。引き続きの努力を重ねてまいりたいと存じます。

○平沢委員 この前のグレンイーグルズ・サミットで、これはアフリカが一つのテーマだったということもありまして、日本は今後アフリカに対するODAを三年間で倍増する、それからODA全体は五年間で百億ドル積み増しするというようなことを言っているわけでございます。

 アフリカ向けODAを今後三年間で倍増するというのは、もちろんアフリカがテーマということもありますけれども、同時に、今までアフリカに対する力の入れ方が弱かった、今後、いわば国連安保理の問題もあって、もっともっと力を入れようということだろうと思いますけれども、もしやるなら、もうちょっと早くやっておくべきではなかったか、今一番大事なときに、これからふやしますよと言うのではなくて、もっと早くやるべきではなかったかなという感じがしないでもありませんけれども、この辺はどうお考えですか。

○町村国務大臣 確かに、日本の援助は今まで中心はアジアということでありましたし、今でも半分以上はアジアということでございます。そういう中で、アフリカの位置づけ、率直に言って、八〇年代まではそこまで十分日本の外交が目を向けていなかったということもあろうかと思いますが、九〇年代に入りまして、日本はかなりアフリカというものに取り組み始めてきております。

 TICADという東京国際会議、アフリカ開発に関する国際会議というのを九三年に開いておりまして、それ以来、何年かに一回ずつ定期的に開いております。前回は二〇〇三年に開かれましたし、次回は二〇〇八年において開こうかということであります。

 アフリカ支援ということの重要性がもうずっと言われ続けてきておりますし、現実に、例えば安保理の議題等々を見ると、半分以上がアフリカの紛争とか内乱でありますとか、あるいは貧困の問題でありますとか、そういう問題が多うございます。

 そんなこともありまして、例えば、四月下旬にインドネシアで開かれましたアジア・アフリカ首脳会議の場で、小泉首相は既に、日本の援助を戦略的に拡充するという基本方針を述べた上で、さらにアフリカ向けには向こう三年間で倍増しようということを四月の時点で実は表明をいたしておりまして、それをグレンイーグルズ・サミットで改めて強調したということであります。

 安保理ということが全く念頭になかったかといえば、正直に言えばそれは多少のことはあります。しかし、基本的に、日本はやはりアフリカというものについてかなり重視をしてこれまでもやってきたし、今後もやっていこうということで取り組んでいるわけでございます。

 私は、アフリカの国の日本に対する評価というものは近年非常に高くなっているということを、私、個人的にも、個人的というか外相会談をアフリカの大臣とやると、本当に日本は遠くの国なのによくいろいろな面で支援してくれるということを必ず触れるようになってきている、こう思っておりますので、引き続き、アフリカ支援、しっかりと私どももやっていきたいと思います。

○平沢委員 昨年の暮れ、民主党の原口一博さんあるいは渡辺周さんたちと一緒にアフリカのベナン共和国に行きまして驚いたのは、ベナンというのは貧しい国ですけれども、向こうは日本に大使館を置いているんです。日本は向こうに大使館を置いていないんです。

 向こうの大統領と会ったとき、向こうが盛んに言っていたのは、日本もぜひ置いてくれと。日本からすれば、在留邦人もいないし、そんなに貿易があるわけじゃないからいいだろうということなんだろうと思います。しかし、あの貧しい国が日本に大使館を置いて日本が置いていないというのは、大国としてどうかなという感じがしないでもないんです。

 そこで、外務省にお聞きしたいんですけれども、向こうの大使館は日本にあるけれども、日本が向こうに大使館を置いていないという国は幾つあるんですか。アフリカはそのうち幾つあるんですか。

○塩尻政府参考人 お答えいたします。

 相手国の大使館が日本にあって、日本の大使館が相手国にないという国でございますけれども、これは二十カ国ございます。そのうち、アフリカに置いていないという国は十カ国でございます。

○平沢委員 大臣、ODAももちろんいいんですけれども、もちろん、これは人員の問題とかいろいろ絡んできます。しかし、向こうが大使館を置いていて日本が置いていないというのは、ODAもいいけれども、やはり日本としてどうかなという感じがしないでもありません。

 ちなみに官房にもう一回お聞きしますけれども、今、日本の外国にある大使館というのは幾つあって、中国は幾つ置いていますか。

○塩尻政府参考人 お答えいたします。

 日本の有しています在外公館すべてでございますけれども、在外公館、大使館、総領事館でございますけれども、百八十九でございます。(平沢委員「大使館は」と呼ぶ)大使館は百十六です。(平沢委員「中国は」と呼ぶ)中国は百五十七でございます。

○平沢委員 日本が百十六なんです。中国は百五十七なんです。アフリカもベナンに、民主党の先生方と行ったとき、立派な大使館を置いているんです。日本は何もないんです。これはやはり、アフリカに幾らこれから働きかけるといっても、ちょっと余りにもプレゼンスが弱いのではないか、要するに向こうに対する発言力が弱いのではないか、今一生懸命国連安保理で賛成してくださいよと言ってもちょっと弱いのではないかという感じがしないでもありません。

 先ほどありましたように、二十カ国が、向こうが置いていて日本が置いていない。そのうちアフリカは十カ国ですか、これはやはりどうかなという感じがしないでもありません。これは、予算だとか人員だとかいろいろな問題が絡みますけれども、やはり私は待ったなしで急ぐべきではないかなと思います。外務大臣、御所見をお願いします。

○町村国務大臣 平沢委員の御議論、まことにごもっともだと私も受けとめております。

 今の日本は五千人強の体制でやっているわけでございますけれども、その中で最大限効率を上げるような配置をするということでやっております。ただ、数年前まで、何とかイタリア並みの人員を確保しようということで、やっとイタリアを今超えたところでございます。

 これからまた、これは国会で先生方の御意見もいただきながら進めたいと思いますが、たしかドイツ、フランスが八千人程度なんでしょうか、全外交官の数ですね。私どもも、一遍にもちろんできるわけではございませんので、五年とか十年計画を立てて着実に定員をふやす。その中で、今のこの厳しい状況ですから、人がふえればある程度予算もふやしていただかざるを得ないわけでございますが、予算も、また人もある程度ふやす中で、そうしたアフリカ諸国の期待にこたえていくというようなことを心がけていかなければいけない、こう思っておりまして、一年、二年でできないかもしれませんが、何年かかけてしっかりとそうした面の充実を図ってまいりたいと考えております。

○平沢委員 時間がないから、次に進ませていただきます。

 二十六日から六カ国協議が開かれるわけでございます。日本からすれば、当然核の問題もありますけれども、拉致も、ぜひこの問題を取り上げてもらわなければならないんです。まず、韓国も中国も極めてこの問題を取り上げることに消極的、そしてアメリカも一応建前の上では一生懸命やってくれるようなことを言っていますけれども、必ずしも、六カ国協議の場で取り上げることは消極的と聞いています。

 この拉致問題というのは、日本と北朝鮮の問題というふうなとらえ方をしていますけれども、人権問題という形でとらえれば、別に日本と北朝鮮の問題ではなくて、各国共通の問題ではないかという気がしないでもないんです。だとすれば、これは六カ国協議の場で取り上げるのが筋ではないか。それ以外の、場外で、二国間の、いわばバイの会談が持てるかどうかというのは全く見通しがわからないわけで、六カ国協議の場でしっかりと取り上げてもらうのが筋ではないかと思います。

 各国の反応も含めて、六カ国協議の場では取り上げられない、だとすればバイの会談で取り上げられる可能性があるのかどうか、この辺の見通しをちょっとお聞かせいただけますか。

○齋木政府参考人 お答え申し上げます。

 来週の二十六日から行われる六カ国協議でございますけれども、一年一カ月ぶりに開かれるということで、ようやく六者一堂にまた会して、中心的な課題としては、当然、核の問題、北朝鮮による核計画の廃棄について、いかにそれを早く進めるか、それについての合意を目指すということでございます。

 今委員御指摘のような、それぞれの国がこの六者の機会を利用して、北朝鮮との間で抱えている幾つかの案件、懸案問題についても、当然それぞれの国としてはこれを提起するということは予想されているわけでございまして、私どもといたしましては、従来どおりの方針、これは一貫しておりまして、拉致問題またミサイル問題も北朝鮮との間では大きな懸案としてありますので、こういった問題については六者協議の場で改めて問題提起を行いたいというふうに考えております。

 それから、六者の機会に我々としては日朝間でも協議の機会を持ちたいと考えておりまして、この点については、先方に対して接触を求めて、現地で先方の代表者との間での会合、接触の機会を持つべく努力する所存でございます。

○平沢委員 日本では、当然この六カ国協議で拉致の問題が取り上げられるだろうという期待値が高まっているわけですけれども、万々が一、これが取り上げられなかった場合の落胆というか失望感も大きいものがあるだろうと思うんです。

 万々が一、もし六カ国協議の場でそういう議題にならなければ、ぜひ、バイの話し合いで何としてでもこの問題を取り上げて前向きに進めてもらいたいと思いますけれども、もし取り上げられなかった場合には、当然、これは経済制裁も含めたいろいろな強硬的な立場をとらざるを得なくなるだろうと思います。これについての見通しを外務省、もう一回お聞かせいただけますか。

○齋木政府参考人 お答えいたします。

 まず、二国間の日朝の接触の機会を持つべく、我々としては努力いたします。そしてまた、そういった接触の機会を持つことになれば、当然我々としては拉致問題について我々として先方に対して提起したい案件がたくさんございますので、その点については明確に提起する、そういう所存でございます。

○平沢委員 最後に、領土問題についてちょっとお聞きしたいと思うんです。

 日本は今尖閣あるいは北方領土等の領土問題を抱えているわけですけれども、そういう中で、国会議員十数名が日本郵政公社に対しまして、竹島の記念切手を出したいということで昨年の三月に申し込んだわけでございます。これにつきまして郵政公社は外務省といろいろと相談したらしいんですけれども、なかなか返事が来なくて、つい最近返事が来まして、いずれにしましても、いろいろ政府と相談した結果、政府というのは外務省のことですけれども、今の時点ではこの記念切手を出すのはふさわしくないということで断られてしまったんです。

 竹島の記念切手を出すのがなぜ好ましくないのか、これについて外務省の見解を教えていただけますか。

○齋木政府参考人 お答えいたします。

 ちょっと経緯のある話でございますので、御説明申し上げたいと思いますけれども、この問題につきましては、去年の三月、日本郵政公社の生田総裁から、当時の外務大臣、川口大臣に対して書簡が参りまして、その中で、さっき委員が御指摘になりました竹島等を題材とした写真つきの切手を発行することの適否についてどう思うかということで、意見照会がございました。

 その際、生田総裁からのお手紙の中には、郵政公社としては、竹島等の外交上問題となるおそれのあるものを題材とした写真つき切手を作成することは万国郵便条約上の規定に照らして差し控えるべきと考えている、そういう郵政公社としての見解が掲載されておったわけでございます。

 これを受けまして外務省としては、当時の外交関係をいろいろと考えまして、慎重にも慎重な検討を加えた結果、日本が竹島切手の発行にもし踏み切れば、日韓の間あるいは万国郵便連合の場で、この切手の発行について日韓の間で非難の応酬をさらに続けていくことになりかねない、そういうことを招くのは非建設的だろうということで、望ましい対応とは言いがたいという判断をいたしましたので、竹島等を題材とした写真つき切手を発行することは差し控えるという郵政公社の結論は現時点では適当であるという判断をして、大臣からそういう内容の文書を郵政公社あてに送ったところでございます。

○平沢委員 もっといろいろ聞きたいことがあるんですけれども、時間がありませんので、最後に、では北方領土の記念切手を出した場合どうなるんですか、対馬の記念切手を出した場合はどうなるのか、これを教えてください。

 それからもう一つ。この前、島根県が竹島の日というのを制定しましたけれども、もし国が竹島の日というのを制定した場合にはどうなるのか。というのはなぜかというと、北方領土の日というのはあるんですよね。二月七日が北方領土の日で、国がつくっているんですよ。それで、これは一生懸命運動をやっているんですよ、啓蒙活動をやっているんです。ですから、日本がもし竹島の日というのを国でつくった場合はどうなるのか、これをちょっと教えていただけますか。

 ですから、二つ。まず、北方領土の切手を出した場合はどうなるのか、それから竹島の日というのを国が制定した場合にはどうなるのか、これをちょっと教えてください。

○小松政府参考人 御質問の二点のうちの北方領土の方についてお答えを申し上げます。

 先ほど同僚の政府参考人から答弁のございました郵政公社からの照会の文書でございますけれども、その中に、竹島、尖閣諸島及び北方領土を図柄とする写真つき切手の発行について、現時点では適当ではないと考えるがという照会がございまして、外務省といたしましても、さまざまな要素を総合して判断した結果、北方領土につきましても発行を差し控えるという日本郵政公社の結論は現時点において適当であると考えるという回答をしたわけでございます。

○齋木政府参考人 お答えいたします。

 竹島の日、竹島は当然、御案内のように、法的にも歴史的にも日本の固有の領土でございまして、我が国としての主張については全く何の揺るぎもございません。国として竹島の日というものを定めることの適否については、まだ政府としてその点についての結論を出すに至っておりません。

○平沢委員 記念切手は両方だめだと。竹島もだめ、北方領土もだめと。それで、北方領土の日はもう既にあるわけですよ。しかし、歴史的、国際的に見ても同じ日本の領土でありながら、何か竹島の日の制定については何となく及び腰のような感じがしないでもないんです。どうかなという感じがしないでもありませんけれども、これまた時間を見て御質問させていただきたいと思います。

 時間が来たから終わります。ありがとうございました。


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