「財界人」9月号

追い込まれた北朝鮮
安倍晋三官房副長官は、金正日政権を暴力団だと言う。金泳三元韓国大統領は、変人だと言っていた。

私は、金正日は完全な狂人だと思っている。

古今東西、史上稀にみる最悪な狂人。暴力団なら話せば解り合えることもあるが、狂人と会話ができるのか。できるわけがない。それを対話だなんて、バカなことを言っている人間の気が知れない。

私がお世話している日本人妻の人の話でも、北朝鮮に拉致されて韓国に戻った人の話でも、今回の訪韓でもいろいろな人から話を聞いたが、北朝鮮の食糧事情はもうひどいものです。餓死者が300万人を超えたと言われている。そして今この瞬間にも、2000万人の国民が飢餓に苦しみ、何人もが餓死している。
金正日はそれを知っているんですよ。知っているのに全く無関心で、自分は酒池肉林の賛沢三昧、軍事兵器の開発にしか興味がない。

聞くところによると、昼間は寝ていて夜に起きだし、夜中の2時3時に会議だと称して人を集め、朝まで女性を侍らせて酒を飲んでいるという。これが一国のリーダーだなどと言えるのか。ごろつきじゃないか。
政治犯だとして収容所では罪もない人を虐待し殺しているんですよ。

その狂人を相手に対話だなどと、バカげている。
拉致の問題でも、そもそも彼が今以上のことを認めるはずはない。
部下のせいにしているが、自分でやったことなんだから。

私たちは、拉致された日本人とその家族、拉致された韓国人などを救出するのはもちろんのこと、この狂人金正日体制の被害者となっている北朝鮮2000万国民を救わなければならないんです。

それには、金正日体制を潰す以外に方法はない。そのためにどうするか。軍事力を行使せず、どうやって平和裡に崩壊させるのか。簡単なことです。食糧支援だって本当に困った人のところには届いていないのだから、韓国と中国と日本が、全ての経済支援をストップすればいいんです。これですぐにでも崩壊する。

その簡単なことがなぜ今までできなかったのか。潰れる潰れると言われながら、なぜ潰れなかったのか。
黄長樺元書記が1997年に亡命した時も、これで崩壊するとも言われていた。それがなぜ今も体制を維持しているのか。

恐怖と監視の政治を行なっていることもあるが、日本、韓国、中国に、北朝鮮を応援してきた連中がいるからでしょう。中国の場合、過去の歴史も絡んで事情は違うが、韓国にも日本にも、北朝鮮の篭絡に懐柔された連中が山ほどいる。

北朝鮮にお金を送ってノーベル平和賞を貰った金大中前大統領など、もう完全な共犯ですよ。盧武鉱大統領だって、未だに太陽政策だと言っている。自分たちとは同胞なんだ、苦しんでいる北朝鮮の人を無視できないと言っているが、それを続けることで、2000万の人がもっともっと苦しんでいる。

日本にも共犯者はたくさんいる。

朝鮮総連という北の出先機関があって、社民党や自民党の中にも北朝鮮の応援団やスポークスマンが大勢いる。学者にも、東大の姜尚中教授、大阪経済法科大学の吉田康彦教授など、北の代弁者がごろごろいる。中には、信念を持って北朝鮮を擁護している人や戦前の蹟罪意識が強い人もいるが、そういう人はまだ救われる。そうじゃなく、金や女を宛がわれて、北朝鮮に尻尾を振ってきた人間がいっぱいいるんです。

実際、国会で朝鮮総連や朝銀について質問した議員には、通常の場合、総連から会いたいと連絡が入るんです。私の友人は断っていますが、もし会ったらどうなるのか。最初は警戒されないよう食事とか朝鮮人参のお土産程度から始まる。5回、10回と会合を重ねるうちに抜き差しならない関係になり、最後は女性と一緒のところを写真に撮られたりする。

北朝鮮に行った国会議員など、どんな接待を受けているやら。事実、ある自民党幹部の場合、風呂に入っていたらミニスカートの女優のような女性が石けんを持って入ってきたそうですから。
北朝鮮にとっては、発言力も影響力もある国会議員が味方につけば、多少の接待費がかかろうが、儲け物なんです。万景峰号の貨物がこれまでなぜ殆ど未検査だったのか。警視庁がなぜ朝鮮総連の徹底した捜索に踏み込めなかったのか。北朝鮮に尻尾を振っている国会議員が圧力をかけたケースも多かったのです。

黄書記は、その辺のところもかなり知っているでしょう。ただ、韓国にいる限り話せない。今、国会で証言してもらおうと動いている。これは妨害されるでしょう。黄書記にしゃべられたら困る人がたくさんいるんだから。でも、妨害する人間こそ、北朝鮮とつながっている奴ということですよ。

今こそ絶好のチャンス
これまでは北朝鮮のそういう工作活動が成功してきた。だから昨年の小泉訪朝の時、拉致問題は終わりになるはずだった。日本は、北朝鮮が認めたことで全てを許し、未来指向で国交正常化へ向かうと読んでいた。それがなぜ、こんなにも拉致問題で世論が怒り、反北朝鮮ムードが盛り上がったのか。北としては不思議でならないはずです。当然です。

日本にだって、懐柔されない国会議員やマスコミ人がいるんだから。そして必死になって闘ってきた家族がいる。その姿をメディアが取り上げ、金正日に対する怒りが国民全体に広がったんです。

計算を違えた北朝鮮は、家族会や拉致議連などの分断を謀ってきた。

横田夫妻を北に呼ぼうとしたのも、家族会の分断を狙ってのことだ。早紀江さんは絶対に行かないという意志が強かった。滋さんはかなり揺れ動いていたが、最後は行かない決断をされたのです。議連も同じ。水面下ですが、私にも来てくれという話があった。私が行ったら、どんな謀略が待っていたことか。安倍副長官 の更迭まで要求してきた。

しかしいずれにしろ、分断という北朝鮮の戦略は失敗したのです。

世論の力で、日本も万景峰号の検査を厳しくしたら入港を取り止めてきたが、これは今まで甘すぎたのを、通常に戻しただけなんです。 そして、アメリカがいよいよ強硬になってきた。50万トンの重油もストップした。
北朝鮮は今、追い詰められているんです。今が絶好のチャンスなんです。今なら、国際的に連携した経済制裁で一気に追い込める。

金正日を支えているのは軍部で、その軍部を支えているのは海外からの経済支援でしょう。国内には資源もお金もない。麻薬や覚醒剤、偽札といった犯罪行為で外貨を稼ぎ、日本からの違法な送金と中国との貿易等で細々とやってきたのだから。

ただ日本からの支援をストップしたところで、韓国や中国から行ったのでは意味がない。日本と中国と韓国と、そしてアメリ力を巻き込んだ経済的プレッシャーが必要です。

そんな刺激をしたら金正日が暴発すると言う人もいるが、できっこない。燃料もない。軍人には戦闘意欲もない。核を持っていると脅しているが、その時には日米安保条約を発動するぞというメッセージを送っておけばいい。そのための日米安保でしょう。安保という力iドを使いながら、経済的プレッシャーをかけて いくしかないんです。

最終的には国連決議で経済制裁をしていく。その時に中国か韓国か、ドロップアウトする国が出るかもしれない。そこは、アメリカに頼んで、もちろん日本も独自の働き掛けをして、断固阻止する。いずれにしても、アメリ力との関係をいっそう、密にしていくことが重要です。

一番望ましいソフトランディグは、金正日一家を第三国へ亡命させ、命と生活は保障するという方法。金正日を追放したら、もっと悪い政権が出てくるなんて言う人もいるが、金政権応援団の口実にすぎません。

彼より悪い政権なんてできるわけがないのだから。
100万分のーでもその可能性があるなら、その時はまた闘えばいいんです。


(北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟へのご寄附について

「21世紀平沢の考えること」バックナンバーへ


戻 る

E-mail:info@hirasawa.net